マグカップの歴史

マグカップの歴史

熱いドリンクを飲むために欠かせないアイテムであるマグカップ。
マグカップは大変馴染みのあるものになっていますが、その歴史を知っているという方は少ないでしょう。

マグカップの歴史を知れば、マグカップで飲むドリンクがもっとおいしくなるかと思います。 そこで、ここではマグカップの歴史について紹介していきます。

マグカップの起源

今から1万2000年前の新石器時代までさかのぼります。 現在確認されている一番古いカップは、日本や中国の地層から発見されています。 つまり、マグカップの起源は日本にあるのです。しかし、この頃のカップは粘土を固め、飲み物がこぼれないようにしただけの器でした。 取っ手もついていなかったので、正確にはマグカップと呼ぶことはできませんが、 この器が進化していきマグカップになっていきます。

取っ手つきのマグカップは、約7000年前のギリシャで誕生します。 やはり、熱いドリンクを持つために、取っ手は欠かせなかったのでしょう。 ただ、この頃のマグカップも現在のマグカップとは違った点があります。現在のマグカップのように薄い器ではなかったのです。 生地が厚すぎて、大変飲みにくかったそうです。 薄い素材のマグカップは、金属加工が発展したことにより誕生します。

薄くなったことで飲みやすくはなったのですが、欠点はまだ残っていました。 金属製なので熱いドリンクを入れてしまうと、取っ手まで熱くなってしまうのです。 熱いドリンクを持つために取っ手をつけたのに、取っ手が熱くなってしまっては元も子もありません。

器も薄く、取っ手が熱くならないマグカップが発見されたのは、約1400年前の中国の地層です。 この頃は陶器製作技術が発展した頃で、そのおかげにより、熱いドリンクを持つのに適したマグカップが完成しました。 形は違いますが、現在使われているマグカップと機能性は遜色ありません。

その後、大航海時代になると、陶磁器の技術は世界各地に伝わっていきます。 世界中の国々で、独自の技術発展が進んでいったのですが、現在のマグカップに大きな影響を与えたのがイギリスです。 牛の骨を焼いた粉を用いたボーンチャイナと呼ばれる陶磁器で、現在よく見られるクリーミーな白色を実現したのです。 この白色がマグカップにも採用され、今では多くの方に親しまれています。